リアルタイム遠隔圃場診断のための動画像のQoS制御方法
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概要
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本論文では,病害虫診断等の農業情報に用いる動画像をインターネット上で伝送する手法について提案をする.診断に用いる画像には,診断に必要な領域(注目領域)と診断に必要でない領域(非注目領域)が存在する.提案手法は画像を注目領域と非注目領域に分割し,さらに各領域を輝度信号が持つ周波数を用いて階層的に符号化する.パケットに各領域と階層に応じて適切な優先権を付与しネットワークに送出する.ネットワーク上のルータは輻輳発生時に優先度の低いパケットから廃棄する.この結果,ネットワーク上で利用可能な帯域に応じた画像を転送する事ができる.優先権付与方式として注目領域の各階層に最も高い優先権を与え,非注目領域については低い階層から高い階層の順番に高い優先権から低い優先権を付与する.ネットワークに輻輳が発生すると,まず非注目領域の高い階層からパケットの廃棄が始まる.さらに輻輳が激しくなると,非注目領域の低い階層が廃棄される.本提案によって,利用可能な帯域に対して最も品質の高い画像の転送が可能となる.実験の結果から提案手法の有効性を確認した.
- 農業情報学会の論文
著者
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亀岡 孝治
Faculty of Bio-resources, Mie University
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瀧 寛和
Faculty of Systems Engineering, Wakayama University
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井口 信和
School of Science and Engineering, Kinki University
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内尾 文隆
Faculty of Systems Engineering, Wakayama University