農産物・食品の赤外分光分析とその応用
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
分光計測は原スペクトルが持つ一次情報には情報の欠落がなく,新たな解析法が見つかった時点で原スペクトルを用いた新たな解析が可能になるという大きな利点も持ち合わせている.このような分光計測の中で,赤外分光計測の理論的基礎ともいうべき中赤外分光計測に焦点を当て,私たちの研究室での成果を中心に,農産物・食品の赤外分光分析についてレビューした.単糖・二糖類の分光分析からオリゴ糖・多糖類までの研究を入り口として、そこから派生する糖の定性・定量分析手法、酸度の定量,発酵過程のモニタリング,細胞の培養過程での代謝モニタリング,イオン解離性成分の分光スペクトル抽出手法までの流れを概観した.さらに,赤外線乾燥,加熱,殺菌などの赤外線を用いる熱操作の理論的解析に不可欠な農産物・食品の光物性を赤外分光法で計測する可能性についても触れた.中赤外分光法は、現在実用的に広く用いられている近赤外分光法とモニタリング手法としての機動性を持つラマン分光法の中間に位置しており,ここに示す研究シーズは携帯型の赤外分光計による現場対応を含め,近赤外あるいはラマン分光を用いた現場対応に転用する事も可能であると考えられる.
- 農業情報学会の論文
農業情報学会 | 論文
- 農薬ナビを活用した防除基準の作成手法
- RFIDを用いた農作業自動認識システム
- 営農計画システムへの導入を目的とした農薬使用の環境リスク指標と経済性指標の統合化手法
- 携帯電話上で作動する農薬使用適正判定・履歴入力アプリケーション
- クライアント・サーバ型の農薬登録情報取得・編集システムの開発