線形結合モデルは科学的説明たりうるか:階層帰属意識研究における計量と数理の融合
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
重回帰分析に代表される説明変数の線形結合モデルは,その適用において単純な数式による真の関係の近似という以上の積極的な根拠を従来持っていなかった.本稿では特定の条件下で,社会学的仮定から導出された数理モデルによって,線形結合モデルが基礎づけられることを示し,計量分析で用いられる統計モデルに対して,単なるあてはめではない理論的な根拠を与えることを目指す.具体的には階層帰属意識研究におけるFararo-Kosakaモデルと地位継承モデルが重回帰モデルの基礎付けとなり得ることを示し,階層帰属意識研究という文脈における,計量モデルと数理モデルの統合的な発展の条件を検討する.
著者
関連論文
- 相対リスク回避モデルの再検討 : ―Breen and Goldthorpeモデルの一般化―
- N人ジレンマの提携形ゲーム
- 武藤氏の書評に答える
- 異質な集団における相対的剥奪の一般モデル
- ビネット調査による階層帰属メカニズムの検討
- 線形結合モデルは科学的説明たりうるか:階層帰属意識研究における計量と数理の融合