消化管疾患と自然免疫研究の進歩
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概要
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消化管に慢性の炎症が生じる潰瘍性大腸炎やクローン病といった炎症性腸疾患(IBD)は,食生活やライフスタイルの欧米化にともないわが国において急激な増加傾向を示す難治性疾患である.慢性炎症は多様な疾患に共通する基盤病態であり,腸管組織においても大腸癌リスク増大に関与する.近年,腸管組織において多様な自然免疫細胞が同定されるとともに,獲得免疫系の活性化を制御することで腸管組織の恒常性維持に寄与することが明らかとなった.今後,自然免疫系を標的としたIBDの病態解明および新規治療法の開発が期待される.
著者
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竹田 潔
Laboratory of Immune Regulation, Department of Microbiology and Immunology, Graduate School of Medicine, Osaka University
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香山 尚子
Laboratory of Immune Regulation, Department of Microbiology and Immunology, Graduate School of Medicine, Osaka University