ネフローゼ症候群を呈するループス腎炎
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概要
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ネフローゼ症候群は,増殖性病変が主体となるび慢性増殖性ループス腎炎(Diffuse lupus nephritis ; DLN)と膜性病変が主体となる膜性ループス腎炎(Membranous lupus nephritis ; MLN)に高頻度に認められる.これらの病態に対しては,ステロイド療法や奏功する免疫抑制剤が開発され,予後は大きく改善しているものの,いまだ難治症例が多い.全身性エリテマトーデスの病態で発症する腎炎であるにもかかわらず,DLNとMLNでは,その病態で中心的な役割を担うTh細胞が異なっていることが示されている.DLNの病態では,Th1,Th17系サイトカイン,MLNでは,Th2系サイトカインがその病態形成を担っていることから,難治性病態に対しては,従来の免疫抑制療法とともに,それぞれの病態において,中心的なサイトカインを制御することがさらなる効果を有する可能性が示唆される.
著者
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笹冨 佳江
福岡大学医学部第四内科
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中島 衡
福岡大学医学部腎臓膠原病内科
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笹冨 佳江
福岡大学医学部腎臓・膠原病内科
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三宅 勝久
福岡大学医学部腎臓・膠原病内科
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中島 衡
福岡大学医学部腎臓・膠原病内科
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