寝室にこもるニオイの解析
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概要
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住居空間に漂うニオイは極微量であり,一般的にトイレの糞尿臭やキッチンの生ゴミ臭はメチルメルカプタン,トリメチルアミン,インドールなどがキーとなる臭気成分として知られている.しかし,寝室にこもるニオイの臭気成分を調査した報告はなく,消費者の意見ではほとんどが「ニオイがこもった感じ」と回答している.そこで,本研究では,被験者の負担の少ない静置式の固相マイクロ抽出(SPME)4種類とガスクロマトグラフィー-質量分析計(GC-MS)を組み合わせ,家庭の寝室にこもるニオイの実態調査を行った.その結果,家庭の寝室に存在する臭気の共通成分として,C2-9脂肪酸,C9-10アルデヒド,メチルケトンを同定した.これらの臭気成分は,家庭で使用していた枕カバーや肌シャツより検出されることから,寝室にこもるニオイの実態は,人が使用した寝具などに付着した不飽和脂質が酸化分解した化合物であると推測した.
著者
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埴原 鉱行
Lion Corporation, Research & Development Headquarters, Analytical Technology Research Center
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筒井 拓也
Lion Corporation, Research & Development Headquarters, Analytical Technology Research Center
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近 亮
Lion Corporation, Research & Development Headquarters, Analytical Technology Research Center