ナイロン6タイヤコードの加熱による物性変化の研究
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概要
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タイヤコードはヒートセットオーブン中やタイヤの加硫工程中に熱の影響を受け, ある条件では劣化する.この問題は実用上, 重要である.この報文は熱処理によるナイロン6タイヤコードの微細構造変化と強力低下との関係を研究し, 次の結果が得られた.(1) ナイロン6の微細構造や強力に及ぼす湿熱処理の効果は乾熱処理のそれらよりもより強力である.(2) 湿熱処理によるナイロン6の解重合や微細構造の著しい変化はナイロン6タイヤコードの著しい強力低下の原因となる.(3) 緊張下で150℃ 以上の高温度に加熱し, 高温下で急激収縮させたところのナイロン6タイヤコードの強力低下は高温時の急激収縮によるものである.熱処理によるナイロン6タイヤコードの強力低下の主な原因は,(a) 乾熱処理,(b) 湿熱処理などによる劣化及び (c) 高温時における加硫直後の長さの急激収縮によるものである.
- 一般社団法人 日本ゴム協会の論文
著者
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桑山 長三
Research Center, The Yokohama Rubber Co. Ltd.
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鈴木 康雄
Research Center, The Yokohama Rubber Co. Ltd.
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福原 節雄
Research Center, The Yokohama Rubber Co. Ltd.
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表 重夫
Research Center, The Yokohama Rubber Co. Ltd.