ウレタンの光塑性を用いたゴム製品の新しい応力解析法
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概要
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従来から, 光弾性法は実験的な応力解析技術として有力であることが知られており, 更に応力凍結法や散乱光法を用いれば三次元の応力解析も可能であることが知られている.しかし大変形を受けるゴム製品の三次元応力解析に適用できる実験技術はほとんど知られていない.本報では, ゴム製品のような大変形を受ける構造物の三次元応力解析に, セグメントポリウレタンの塑性変形に伴う光学的異方性 (光塑性) を応用する目的で研究した結果次の結論を得た.1) セグメントPURの塑性ひずみは弾性ひずみに比例し, 更に体積変化は無視できる (ν~-0.5).2) 塑性変形による複屈折は負であり, 初期ひずみに比例する.またそれに基づく等色線及び等傾線は試料中に安定に記憶され, しかも合理的なものである.3) 三次元の一例として, 平押し変形を受けた球体の検討結果は極めて合理的であった.したがって, 本報で述べた手法はゴム製品の三次元応力解析に応用することが可能であると思われる.
- 一般社団法人 日本ゴム協会の論文
著者
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斎藤 翼
Research and Development Division, Bridgestone Tire Co.
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山田 忠利
Research and Development Division, Bridgestone Tire Co.
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松永 孜
Research and Development Division, Bridgestone Tire Co.