海綿静脈洞部硬膜動静脈瘻の血管内治療において3D-Rotational Angiographyが有用であった1例 : - 良好な3D画像を得るための工夫 -
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概要
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【目的】経静脈的塞栓術の際に3D-rotational angiography(3D-RA)が有用であった海綿静脈洞部硬膜動静脈瘻の一例を経験したので,良好な3D画像作成のための工夫とともに報告する.【症例】75歳女性.複視を主訴に当科を受診した.脳血管撮影にて左海綿静脈洞部硬膜動静脈瘻を認めた.左superficial middle cerebral veinへの著明なrefluxを認め,血管内治療を行った.【結果】3D-RA画像より,シャント部位は海綿静脈洞左外側上後方のコンパートメントに存在すると考えた.このコンパートメントおよび左superficial middle cerebral veinの近位部および流出部のコンパートメントを選択的に,経静脈的に塞栓しシャントおよびcortical refluxは消失した.【結論】3D-RA画像は,シャント部位,cortical venous refluxを示すsuperficial middle cerebral veinと海綿静脈洞との3次元的位置関係の把握に有用であった.また良好な3D再構成画像を得るためには,delay timeの設定が重要なパラメーターと考えられた.
著者
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村田 大樹
財団法人平成紫川会 社会保険小倉記念病院 脳神経外科
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東 登志夫
財団法人平成紫川会 社会保険小倉記念病院 脳神経外科
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岩朝 光利
財団法人平成紫川会 社会保険小倉記念病院 脳神経外科
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中原 一郎
財団法人平成紫川会 社会保険小倉記念病院 脳神経外科
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松本 省二
財団法人平成紫川会 社会保険小倉記念病院 脳神経外科
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岩室 康司
財団法人平成紫川会 社会保険小倉記念病院 脳神経外科
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渡邉 芳彦
財団法人平成紫川会 社会保険小倉記念病院 脳神経外科
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武澤 正浩
財団法人平成紫川会 社会保険小倉記念病院 脳神経外科
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森谷 淳二
財団法人平成紫川会 社会保険小倉記念病院 脳神経外科
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一ノ瀬 良二
財団法人平成紫川会 社会保険小倉記念病院 放射線技師部