健康診断における心臓聴診の重要性
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概要
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目的:健康診断における心臓聴診の重要性の評価.方法:対象は2009年4月~2011年3月までに,当センターで健康診断を受診した5,492例(平均47.8±12.0歳,男2,296例,女3,196例).全例に心臓聴診を行い心雑音の有無を評価した.その結果を,病歴,胸部X線検査(XP),心電図検査(ECG)と比較検討し,精密検査結果の追跡を行った.結果:49例(0.89%)に心雑音を認め,うち,未診断例は35例(0.64%)であった.この35例中,XPは29例に施行し要精査例は2例(7%),ECGも29例に施行し要精査例は4例(14%)であった.XP,ECGのいずれか,または両方で異常を認めた例は6例(17%)であった.未診断35例中19例で精密検査結果が追跡可能で,手術適応例(重症)は3例(僧帽弁閉鎖不全症(MR)1例,大動脈弁閉鎖不全症(AR)1例,動脈管開存症1例),専門医の管理を要する例(中等症)は7例(MR 3例,AR 2例,大動脈弁狭窄症2例),軽微な異常は4例(MR 2例,AR 1例,詳細不明1例),異常なしは5例であった.重症と中等症の10例中,ECG異常はなくXP異常は心拡大1例のみで,残り9例は心雑音以外の異常を認めず,心臓聴診のみで診断可能であった.結論:心臓弁膜症や先天性心疾患診断のため,健康診断において心臓聴診は重要である.
著者
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榎崎 茂
つくばセントラル病院放射線科
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神谷 英樹
つくばセントラル病院 健診センター
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杉山 秀樹
つくばセントラル病院 健診センター
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滝川 久美子
つくばセントラル病院 健診センター
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間根山 彰一
つくばセントラル病院 診療技術部
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