再生型の海洋深層水資源の大量多段利用による社会の持続性強化のモデル検証
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概要
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社会の持続性強化を目的として再生型の海洋深層水資源に着目し, 台湾に建設が予定されているリゾートでモデル検証した. 海洋深層水58万m3/日の冷熱エネルギーを建物冷房に使用し87%の省エネ後, 一部を発電機冷却水に利用し63%以上の省エネ効果の可能性を得た. 昇温海洋深層水とゴミ焼却熱の温度差利用で年間613MWhの排熱発電と, 海洋深層水の冷熱を利用した土壌冷却により熱帯環境下での温帯の野菜・果物栽培の可能性も検討した. 昇温海洋深層水を逆浸透 (RO) 膜濾過で淡水化し, リゾート利用者と周辺住民 (16万人/日) が必要とする上水4.2万m3/日を製造・供給することで, 表層海水利用に比べた省資源の可能性が示された. 海洋深層水中の栄養塩類は海藻培養で回収し, 最終的には表層水と同様水質にして周辺海域に放流する. 海洋深層水資源の多段利用効果を, 省エネと省資源からモデル検証した.
著者
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黄 秉益
(株)JTL International Japan準備室
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辰巳 勲
(株)JTL International Japan準備室
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高橋 正征
(株)JTL International Japan準備室