台湾における海洋深層水の産業技術の研究および冷熱エネルギーの利活用
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概要
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台湾における海洋深層水の産業技術の研究は, 2005年から政府の経費補助により研究機関と大学によって始められ, 海域環境水質モニタリングと情報管理, 高付加価値商品原料の開発, バイオテクノロジーとグリーンエネルギー分野など多面的に展開されている. 本稿はそれぞれの分野における利活用例として, 自国によるミネラル濃縮液の生産設備の開発や地元メーカー商品への応用, 化粧品や医薬品原材料 (藻類多糖類やフィコビリタンパク質) の開発, グリーンエネルギーの研究 (油藻の培養, 二酸化炭素固定の研究や冷熱エネルギーの利活用) を紹介した. このように, 台湾での海洋深層水の利活用は, 原料確保から, 加工食品への応用を経て, 現在は, 高価値商品の開発と再生可能エネルギー分野での利用が重点的に研究され, 海洋深層水の多目的利用が進められている.