ベプリジル, アプリンジン併用による発作性心房細動予防効果の検討
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概要
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発作性心房細動(PAF)を対象としてベプリジル(50~150mg/日)とアプリンジン(10~40mg/日)併用効果を検討した. 対象はPAF18例(M/F=15/3, 平均年齢65歳), 孤立性の1例を除き, ほかは基礎疾患としてうっ血性心不全(10例), 冠動脈疾患(7例), 高血圧(7例), 高脂血症(5例), 糖尿病(3例), ASO(3例), 僧帽弁逆流(1例)を合併していた. 効果は自覚症状ならびにホルター心電図により判定した. 経過観察12カ月までの3/4例, 24カ月までの3/6例, 36カ月までの3/4例, 48カ月までの2/4例の計11/18例(61%)で自覚症状による再発なく洞調律が維持された. 4例は再発が確認され, ほかの3例では再発し持続化した. LVEF≥60%の5/9例, <60%の3/4例, LAD≥40mmの3/7例, <40mmの5/6例でPAF再発が抑制された. ベプリジル, アプリンジンの併用は軽度心機能低下例においても有用であることが示唆された.
著者
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新 博次
日本医科大学
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濱本 紘
日本心臓血圧研究振興会付属榊原記念クリニック
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住吉 徹哉
日本心臓血圧研究振興会榊原記念クリニック循環器内科
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濱本 紘
日本心臓血圧研究振興会榊原記念クリニック循環器内科
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高田 めぐみ
日本心臓血圧研究振興会榊原記念クリニック薬剤科
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