心不全に伴う不整脈の治療戦略 7.自由行動下心臓自律神経活動と心電図の長期間直接同時記録:心不全合併不整脈における星状神経節アブレーションを用いた心臓交感神経遮断治療
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概要
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心臓自律神経は,心拍数や血圧の変動に大きく関与し,交感および副交感神経の二重支配によりそれらを調整していることが知られている.しかしながら,それぞれの自律神経がどのように関連し調整効果をなしているかは十分に理解されていない.筆者らは,正常犬にトランスミッターと高頻度ペーシング用ペースメーカーを植込み,心不全作成前後における左星状神経節(交感神経)活動,迷走神経(副交感神経)活動および体表面心電図の長期間直接同時記録に成功した.その知見から交感神経活動亢進が,様々な不整脈の発生や基質の悪化に関与していることが明らかとなった.次いで,同様の心不全モデルに両側星状神経節冷凍アブレーションによる交感神経遮断を施行したところ,頻脈性のみならず徐脈性不整脈も有意に減少した.これらの結果は,心不全合併不整脈に対する選択的で重点的な交感神経遮断が極めて有効であることを示し,同時に心不全合併不整脈に対するβ遮断薬の有効性を説明している.
著者
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