チャ実生を用いたチャノミドリヒメヨコバイの室内飼育法の検討
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概要
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チャ実生を用いたチャノミドリヒメヨコバイの室内飼育法について検討した。新芽を得るために,25°C恒温室内で30日以上低温(5°C)処理したチャ種子を寒天培地に植え付けると,28日後までに89.5%の種子が発芽した。発芽した種子8~9個を底に寒天を詰めた飼育容器に植え換え,新芽が7~8cmに伸長したもの(葉数3~4枚)を飼育容器とした。この飼育容器に野外から採集したチャノミドリヒメヨコバイ雌成虫1頭を放飼して恒温室(25°C16L8D)内で産卵させると,1飼育容器から平均で34.7頭,雌成虫2頭放飼で28.3頭のふ化幼虫が得られた。ふ化幼虫をそのまま飼育すると,雌成虫を3頭放飼した場合,平均で8頭,6頭放飼した場合で平均7.3頭の成虫が得られたが,ふ化幼虫数に比べると羽化成虫数(第1世代)はたいへん少なかった。飼育容器で羽化した成虫を,雌雄各1~2頭ずつ新たな飼育容器に放飼し,産卵をさせると,平均で20頭以上の幼虫が得られ,第5世代まで累代飼育が可能であった。
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