病院薬剤師と看護師における接触予防策の意識調査
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概要
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病院所属の薬剤師と看護師を対象に,接触予防策に関する意識調査のためアンケートを実施した.アンケートは2009年2月~4月に,薬剤師119名,看護師299名より回答を得た.薬剤師有意な項目(p<0.05)は,“Clostridium difficileに対する認識と手洗い実施”,“Pseudomonas aeruginosaに対するアルコール消毒有効性の認識”,“カルテによる間接的接触感染の意識”であった.看護師有意な項目は,“速乾性擦式アルコール消毒の使用タイミング”,MRSAにおける“接触感染に対する意識”,“保菌と感染症患者の把握”,“手洗いや手指消毒の実施”であった.薬剤師と看護師で特に大きな有意差が生じた項目は,“病衣(27%,66%),白衣(65%,82%),聴診器(6%,71%),ベッド柵(56%,84%),オーバーテーブル(49%,71%)における間接的接触感染の意識”であった.水平感染予防に寄与するため,チーム医療の中で薬剤師と看護師の専門知識をさらに活かす活動が求められた.
著者
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山口 禎夫
国立病院機構栃木病院 研究検査科
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福田 哲也
国立病院機構栃木病院薬剤科
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黒柳 展子
国立病院機構長野病院薬剤科
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高橋 恭久
国立病院機構栃木病院薬剤科
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山口 禎夫
国立病院機構栃木病院感染アレルギー科臨床研究部
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佐藤 利香
国立病院機構栃木病院看護部
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原 かおり
国立病院機構信州上田医療センター 看護部
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井戸 彩恵子
日本大学薬学部薬事管理学
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高橋 恭久
国立病院機構高崎総合医療センター薬剤科
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黒柳 展子
国立病院機構信州上田医療センター 薬剤科
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山口 禎夫
国立病院機構栃木医療センター感染アレルギー科臨床研究部:国立病院機構栃木医療センター小児科
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