地域における低炭素社会ロードマップの作成とその実現可能性
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概要
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本稿では,名古屋都市圏における,排熱やバイオマス等の未利用エネルギー等の地域資源を活用した中長期的なCO<SUB>2</SUB>削減予測シナリオを作成した.また,このシナリオを構成するCO<SUB>2</SUB>削減策の現実的な導入可能量を把握するため,デルファイ法による調査を実施し,時間軸を踏まえた各削減策の導入可能量を明らかにしCO<SUB>2</SUB>削減ロードマップを作成した.地域資源を最大限に利活用した場合には,2050年に1990年比約60%削減が可能と試算したが,調査の結果,約21%の削減にとどまるとの結果を得た.地域における低炭素社会の実現に向けて,地域資源の利活用のための需給バランスを踏まえた施策の推進,低炭素社会推進施策と都市計画の融合,時間軸を踏まえた経済的手法の有効活用が必要であることが示唆された.