縦隔型右A<SUP>8</SUP>を有する右肺下葉切除の1例
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概要
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肺動脈分岐異常は肺切除術においてはしばしば遭遇する.今回我々はいわゆる縦隔型右A<SUP>8</SUP>の右肺下葉切除の症例を経験したので報告する.症例は77歳,女性.顔面基底細胞癌と子宮頸癌の術後フォローCTで,右肺S10に増大する胸部異常陰影を認めた.手術はS10の腫瘤を胸腔鏡下に部分切除し,迅速で原発性肺腺癌であったため,胸腔鏡下右肺下葉切除(ND2a-1)を施行した.術前MDCTで認識できていた縦隔型A<SUP>8</SUP>は上肺静脈と下肺静脈の間を通り,中間気管支幹の縦隔側を走行してS8に分布していた.縦隔型A<SUP>8</SUP>は非常に稀と思われ,術中損傷をきたさないように注意が必要であった.
著者
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近藤 和也
徳島大学 胸部内分泌腫瘍外科
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滝沢 宏光
徳島大学 胸部内分泌腫瘍外科
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梶浦 耕一郎
徳島大学 胸部内分泌腫瘍外科
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先山 正二
徳島大学 胸部内分泌腫瘍外科
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鳥羽 博明
徳島大学 胸部内分泌腫瘍外科
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監崎 孝一郎
徳島大学 胸部内分泌腫瘍外科