グルココルチコイド剤投与中の腎疾患患児のMRIにおける硬膜外脂肪腫症に関する検討
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概要
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脊髄硬膜外脂肪腫症は,グルココルチコイド剤治療による重篤な合併症の1つである。我々はグルココルチコイド剤を1年以内投与した腎疾患患児10例中3例にMRIで早期の硬膜外脂肪腫症を発見した。この3例は背部痛や下肢のシビレの臨床症状があった。早期にグルココルチコイド剤を減量することによって椎弓切除術を実施せずに,臨床症状もMRI上の脊髄の圧迫も消失した。 以上のことより,グルココルチコイド剤を投与している患者では重篤な膀胱機能不全や対麻痺に発展する前にMRIを実施することによって早期の硬膜外脂肪腫症を発見することが臨床上大切である。
- The Japanese Society for Pediatric Nephrologyの論文