若年者の急性薬物中毒16例に関する臨床的検討
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概要
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過去2年間に自殺企図やヒステリーにて当科で入院治療した若年者 (年齢17~25歳) 16例における急性薬物中毒に関する臨床的検討を行った。服用薬は向精神薬,催眠鎮静薬が11例と最も多く,リスロン-S®(ブロムワレリル尿素),パブロン-S®(アセトアミノフェン),トラベルミン®(ジフェンヒドラミン,ジプロフィリン) などの市販薬および日常使用されるテオ ドール®(テオフィリン),駆虫薬 (有機リン製剤) も認めた。 直接血液灌流 (DHP: Direct hemoperfusion) は6例に施行した。トラベルミン中毒例では,血清CPK,ミオグロビンが著明な高値を呈したが,腎機能低下は認めなかった。全例が医師,薬剤師などの医療スタッフが中毒情報を十分認識し,服薬後10時間以内に治療を開始したため,有機リン中毒の1例を除き,肝,腎機能の低下を認めずに治癒退院した。
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