化学療法で治療した右肺門部原発大細胞神経内分泌癌の1剖検例
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概要
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背景.肺大細胞神経内分泌癌は通常末梢肺に発生する.肺門部原発の大細胞神経内分泌癌に化学療法のみで対処した報告は非常にまれである.症例.73歳,男性.2003年7月,発熱,咳嗽が出現し当院を受診した.胸部X線写真で両側肺門部に異常影を認め,気管支鏡下擦過細胞診でclass V,低分化型扁平上皮癌が疑われた.cT4N3M0,stage IIIBであった.cisplatin+paclitaxelによる化学療法を3クール施行し,部分奏効(PR)と判定した.2003年11月下旬に肺・肝転移により再発し,化学療法cisplatin+vinorelbine 2クール,irinotecan 1クール,amrubicin 1クールを施行したが,2004年5月上旬に死亡した.病理解剖で右肺門部原発の大細胞神経内分泌癌であった.結論.化学療法でPRとなった右肺門部原発大細胞神経内分泌癌の症例を経験したので報告した.
著者
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