15. 熱硬化性樹脂の流動性 (第3報) 予熱と構造粘性について
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概要
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高分子の熔融体の流動性を検討する場合に常に起る問題として、構造粘性、緩和時間等が挙げられるが、我々の取扱っている熱硬化性樹脂の熔融体に関しても勿論これらの現象が影響し、成型物に大きな支障を来たすことがある。例えば成型物の表面の仕上り即ち、表面の流れむら、しわ、歪の集中点におけるわれ、等は成型時の樹脂の各部における歪力の分布に大きく関係していると考えられ、これらは又予熱等の操作により比較的少なくなるという経験的な事実がある。そこで我々は、このように予熱によって流動性が変化する状態を従来より使用している高化式フローテスターにより定量的に解析する目的で、一般用フエノール樹脂成型材料 (一段法、二段法) について、熔融時の樹脂の常態及び予熱した際の構造粘性指数 (n) に及ぼす影響を調べた。
- Japan Thermosetting Plastics Industry Associationの論文