妊娠個体の甲状腺機能に関する研究:とくに妊娠時における甲状腺機能検査の特異性について
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概要
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甲状腺機能亢進症妊婦では産科的合併症が併発しやすいので, 妊娠時の甲状腺機能異常の診断はとくに重要である.甲状腺機能検査の検討の結果, BMRとRSUが有用であることが判明したが, 妊娠時にRSUは特異的に低値を示す.これはTBGのI<SUP>131</SUP>-T3結合能の増大によるものと考えられ, 妊娠時大量に分泌されるestrogenの作用が関与しているものと推察された.また治療には抗甲状腺剤を短期間に限定使用することが必要である.
- 日本内分泌学会の論文