下垂体-副腎皮質系と副腎髄質との相関に関する研究
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概要
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副腎皮質と髄質は発生学的にも,また産生するhormoneも質的に全く異つたものであるが髄質は皮質に被覆され血液が直接的に交流している事実は相互の機能的関連を暗示しているように思える.しかし両者の機能的相互関係については,Wurfman and Axelrod (1966) の皮質で産生されるglucocorticoidsが髄質のPhenylethanol N-methyltransferase活性に密接な関係をもち,この酵素活性をたかめるとの報告等もあるが,殆んど知られていない.<BR>当教室中尾・稲葉らは,catecholamines測定法として従来一般に用いられているものとは全く異なり,catecholaminesをpipsylationし,その生成物質がメタノール溶液中で紫外線を吸収する性質を利用して測定するピプシール化反応法を開発した<SUP>2)</SUP>. この方法は安定性,再現性および実用性の高いものである.そこで私共は本法を用い,下垂体-副腎皮質系と副腎髄質との機能的相関に関する研究を開始した.今回は先ずその手始めとして各種条件におけるラットの副腎catecholamines量を測定すると同時に副腎中および末梢血血清中corticosterone濃度を測定し,その動態を比較し,下垂体-副腎皮質系と副腎髄質の機能的相関の可能性を検討した.
- 日本内分泌学会の論文
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