遺伝性肥満高血糖マウスによる糖,脂質代謝とその関連ホルモンの研究:III.C57BL/6J-ob Mice及びNew Zealand Obese Mice の脂肪酸動員に及ぼすホルモンの影響について
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概要
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末梢組織, 特に脂肪組織の非エステル型脂肪酸 (NEFA) 動員は絶食や寒冷に曝す事により著明に増加する<SUP>1) 2) </SUP>.<BR>然しながら, この研究報告の第1編<SUP>3</SUP>) に於て著者が報告した如く, 肥満高血糖突然変異系マウス, C57BL/6J-ob (OH) の脂肪組織は対照マウスに比べて低い測定値を示した.OHマウスのNEFA動員の低下は肝及び横隔膜に比べて脂肪組織に於てより早期に認められ, この系統動物の最も著明な代謝異常の一つである事が示された.OHマウスの脂肪組織のこの様な異常性はlipolytic enzymeの減少, lipolytic enzymeの促進因子に対する感受性の低下, liPolytic enzymeの抑制因子の存在等種々の因子が考えられるが, この報告ではlipolytic enzymeに対する種々の促進因子又は抑制因子の作用の異常性について検討した.
- 一般社団法人 日本内分泌学会の論文