ファインケミカルズ合成を指向した過酸化水素酸化技術の開発
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概要
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我々の豊かな生活を支える石油化学製品の製造に不可欠な高選択酸化反応において,過酸化水素を酸化剤に用いることで環境低負荷に行うプロセスを開発した。具体的には,香料や医薬品製造の原料となるα,β-不飽和カルボニル化合物やα,β-不飽和カルボン酸を高選択的に合成する白金やパラジウムの新規触媒を発見した。これら触媒を用いる過酸化水素酸化反応は,有機溶媒を一切使用せず副生物は水のみというクリーンな酸化反応である。また,電子材料の原料として重要なエポキシ化合物を製造するために,タングステン触媒,相間移動触媒,および添加剤からなる三元系触媒の知見を基に,目的とする物性に応じた特徴的な構造を有する個々のエポキシ化合物を高効率に合成する最適な触媒系を開発した。さらに,ファインケミカルズ製造に向け,年産トンスケール以上の過酸化水素酸化プロセスを開発した。
著者
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島田 広道
(独)産業技術総合研究所
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内田 博
昭和電工(株)研究開発センター
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千代 健文
(独)産業技術総合研究所環境化学技術研究部門
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今 喜裕
(独)産業技術総合研究所環境化学技術研究部門
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佐藤 一彦
(独)産業技術総合研究所環境化学技術研究部門
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島田 広道
(独)産業技術総合研究所環境化学技術研究部門
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佐藤 一彦
(独)産業技術総合研究所
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