ヒト表皮角化細胞のヒアルロン酸産生に及ぼす疎水基を導入したグルコサミン系の誘導体の影響と構造活性
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
D-グルコサミン (GlcN) (1) およびN-アセチル-D-グルコサミン (GlcNAc) (2) の新規誘導体を合成し,表皮角化細胞におけるヒアルロン酸 (HA) 産生能について検討した。合成したGlcN誘導体のうちN-ブチリル-D-グルコサミン (4) に促進作用が観察された。その他の誘導体3,5,6 は,表皮角化細胞に対して毒性を示した。側鎖の構造とHA 産生促進効果との関係を調べるために,より疎水性の高いフッ素やシリカを含むアルコールを結合させたGlcNAc 誘導体を合成した (7~15) 。アルキルアルコール,含フッ素アルコール,含ケイ素アルコール,芳香族アルコールに分けて,結合アルコールのLog P 値とHA 産生促進能の相関を調べたところ,同じグループ内では疎水性の大きいほうが促進能も高かった。しかしながら,グループ間では疎水性に応じた促進効果が観察されず,他の要因も影響していると推察された。
著者
-
情野 治良
ピアス株式会社 中央研究所
-
木村 伸一
(地独) 鳥取県産業技術センター 電子・有機素材研究所 有機材料科
-
吉田 晋一
(地独) 鳥取県産業技術センター 電子・有機素材研究所 有機材料科
-
北村 圭子
ピアス株式会社 中央研究所