支台の表面粗さと歯型のリリーフ効果
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概要
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本研究は歯型に塗布したセメントスペーサーと全部鋳造冠の適合精度を検討する目的で, 支台歯軸面の表面粗さの異なる4種類の金属原型を用いてセメントスペーサーを1-4層塗布した歯型の表面粗さとセメントスペーサーの被膜厚さの変化について実験を行った.さらに, 支台歯軸面の表面粗さの異なる2種類のエポキシ樹脂製の支台歯を用いて, それを原型にして以下の実験を行った. (1) 歯型にセメントスペーサーを4層塗布した場合の表面粗さの変化・ (2) 支台歯軸面の表面粗さの差異, (3) セメントスペーサーの有無による全部鋳造冠の適合精度について検討を行った・その結果, セメントスペーサーを4層まで塗布すると表面粗さの小さい歯型では, わずかに表面粗さが増加する傾向を示したが, 大きな変化はみられなかった.表面粗さの大きい歯型では, 表面粗さが逐次減少する傾向を示した.セメントスペーサーの被膜厚さは, 歯型の表面粗さに関係なくほぼ一定の厚さとなった.冠内面の表面粗さに, セメントスペーサーは影響を及ぼさなかった.適合試験の結果, 両支台歯の歯型にセメントスペーサーを塗布すると適合性は向上し, 研磨仕上げをした支台歯の方がその効果はより顕著に表れた.
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