妊娠初期に十二指腸潰瘍穿孔を発症した1例
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概要
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一般的に胃・十二指腸潰瘍(PUD)は,妊娠中には非妊時に比べ発生頻度は減少するとされている.また妊娠中の潰瘍穿孔の報告例は少なく,3rd trimesterでの報告はあるものの妊娠初期での報告例はない.われわれは,妊娠初期に十二指腸潰瘍穿孔を発症し,治療により妊娠継続できた症例を経験したので報告する.症例は39歳1経産の妊婦で,妊娠悪阻にて入院管理中であった.突然の心窩部痛を訴え腹部単純立位X線撮影にて腹腔内遊離ガスを認めたため,上部消化管内視鏡を施行し十二指腸潰瘍穿孔と診断した.しかし,穿孔部位は小さく,全身状態は安定していたため保存的治療により妊娠継続し得た.妊娠中の消化管穿孔の診断・管理・治療につき,文献的考察を加え報告する.〔産婦の進歩63(4):488-492,2011(平成23年11月)〕
著者
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山下 健
奈良社会保険病院産婦人科
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伊東 史学
奈良社会保険病院産婦人科
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丸山 祥代
奈良社会保険病院産婦人科
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藤本 佳克
奈良社会保険病院産婦人科
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丸山 祥代
奈良社会保険病院
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山下 健
奈良社会保険病院
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藤本 佳克
奈良社会保険病院
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