歯根膜由来線維芽細胞の接着におけるインテグリンの発現について
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
現在の歯周治療の目標は, 付着を失った根面に結合組織性付着を獲得させることであり, 歯根膜由来線維芽細胞の根面への接着性が重要視されている。本研究では, 歯周治療の創傷治癒過程における細胞接着機構を調べる目的で, 根面性状すなわち基質の性状を含む細胞を取り巻く環境の変化が, 歯根膜由来線維芽細胞の接着形態および接着分子インテグリンの発現に及ぼす影響について検討を行った。研究方法は, ガラス板, コラーゲ歯根膜由来線維芽細胞の接着におけるインテグリンの発現について 109ンコートガラス板上に歯根膜由来線維芽細胞を播種し, インテグリンが認識するフィプロネクチンの細胞接着活性部位 (RGD配列) の有無が, 細胞接着およびフィプロネクチン, インテグリンβ<SUB>1</SUB>, α<SUB>2</SUB>サブユニット (以下インテグリンβ<SUB>1</SUB>, α<SUB>2</SUB>) の発現に及ぼす影響について, 共焦点レーザー顕微鏡を用いて免疫組織学的に観察を行った。その結果, RGDSペプチド非存在下では, フィプロネクチンの発現が認められ, さらにRGD配列を認識するインテグリンβ<SUB>1</SUB>が発現し, 細胞接着に主に関与していることが示された。RGDSペプチド存在下では, フィプロネクチン, インテグリンβ<SUB>1</SUB>の発現が減少するが, 代償性にコラーゲンレセプターとしてインテグリンα<SUB>2</SUB>が発現することが示された。以上のことから, 細胞は多くの接着様式の中から, 環境の変化に対応したリガンドとレセプターを選択して接着することが示された。
論文 | ランダム
- 独占禁止法と刑事罰 (独禁法をめぐる今日的課題)
- 継続的役務取引の規制--継続的役務取引適正化研究会報告書を素材にして (消費者保護の課題と展望)
- 不正競争の防止と消費者保護 (消費者保護をめぐる現状と課題)
- 消費者問題と企業の責任 (企業の社会的責任)
- 消費者保護基本法20年--消費者保護法制の展開 (消費者法制の動向と課題--取引被害を中心として)