高分子材料の表面処理 : 光グラフト法の可能性
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概要
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多くの高分子材料は, その表面が非極性であるために, 印刷性, D塗装性, 接着性などの改善を目的として, 液相化学処理, コロナ放電処理など種々の処理法が試みられてきた. しかし, これらの処理法で, 完全に要求を満足し得る性質を付与することは不可能であった. 近年, 生体適応性, 物質透過性などの高級機能を目的として, プラズマ処理, 放射線グラフト重合, 光グラフト重合など, 機能をもった分子を表面に結合させようという試みがなされてきている.著者らは, 三重増感剤を使用し光照射することにより高分子表面を選択的に励起し, 表面のみにグラフト層を形成する手法 (表面光グラフト法) の研究を長年続けており, 反応に及ぼす溶媒の影響, 表面に及ぼすグラフト層の厚さの問題等を検討してきた.<BR>本稿では, この手法を中心に, 過去20年間程にわたる先賢の研究をふり返ってみることにする.
- 日本膜学会の論文
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