ポリリン酸を用いる重縮合反応
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概要
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ポリリン酸は有機合成化学の分野では1950年以来縮合環化反応,転位反応などに広く利用されてきているが,高分子合成化学の分野で利用されるようになったのはここ数年来のことである。そしてポリリン酸利用開発の背景には時機的に耐熱性高分子発展のための新しい合成法開発の必要性があったように思われる。その意味で,まず耐熱性高分子の合成法について簡単な解説を行ない,さらにポリリン酸の性質やポリリン酸の有機合成化学での利用の概略についてもふれておく。いわゆるポリリン酸法は高分子合成の分野でも縮合環化や転位反応のくり返しの形で適宜利用され,各種の芳香族ポリマーや芳香族複素環ポリマーの合成に役立っており,新しい合成法として耐熱性高分子研究に大きな役割りを果しつつあるといえる。そしてこのポリリン酸法の活用により今後も新しい高分子の出現が大いに期待されるところである。
- 社団法人 高分子学会の論文
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