重水素化とNMRによる高分子構造およびアニオン重合機構の研究
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概要
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高分子のNMRスペクトルではシグナルの重なりが著しいために確実な解析が困難な場合や部分的にしか解析できない場合が多い。種々の部分的重水素化という“ふるい”を併用してシグナル群を整理して測定したスペクトルからは,高分子構造について確実なinformationを容易に得ることができる。他の高分子の分野の問題でも構造と関連しているものが多数ある。これらの問題のなかには,構造化学的観点から見通しを立て,またそれぞれの目的にあうように重水素化とNMRを組み合わせるとはっきりした結論を得られるものがある。重水素化とNMRの方法をシグナルの帰属,構造決定,およびアニオン重合機構の問題に適用した例がこの総説に述べてある,この方法が読者ご自身の問題の解決に役立つ場合もあると思う。
- 社団法人 高分子学会の論文