コレラ菌および菌体成分によるIgE抗体産生
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概要
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V. cholerae Inaba V86の死菌はマウスでIgE抗体産生を示し,その菌体成分の一つであるIF52はより強いIgE抗体産生を示した。しかし,もう一つの菌体成分であるIF30はIgE抗体をまつたく産生しない。これらのそれぞれをハプテン化して抗体産生能を検討すると,抗ハプテンIgE抗体産生はIF52>全菌体>IF30の順に強く,LPSではまつたく産生されない。また抗ハプテンIgM抗体産生はIF30>IF52=LPS>全菌体の順であつた。ビブリオ殺菌抗体産生はIF30>全菌体>LPS>IF52であつた。これらの結果は,IF30はIgE抗体産生が低く,IgMビブリオ殺菌抗体産生が高いことを示しており,全菌体よりも感染防御効果が良いであろうことを示唆している。
- 日本細菌学会の論文
著者
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