Clostridiaの分類
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概要
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1. Clostridiaの分類の困難さはその同定の難しさによるが, 何故困難かを解明することが分類学の踏み台となる。この困難は二つの主理由に基づく。その一つは, 従来から知られたものでclostridia分類の中に医学的立場-毒性に関係するものを重視する-に帰因するが, もう一つは, 私達が主張してきたことでclostridiaが胞子をつくる生理をもつ微生物群であるのに, sporulation生物学の重要さの認識が欠けていることによると思われる。<BR>2. 上認の二つは実は, 離れたものでなく, 胞子をつくる能力の変化に応じて, 毒素原性, 培養ならびに生化学性状, さらに免疫学性状が著しく変ることが判り, 有毒種の無毒株とは何かについて手がかりを与えた。又, 無毒株同定について色々の工夫について述べた。<BR>3. DNA-DNA homologyは分類学の上に新局面を調き, コンピューターによるnumerical taxonomyの助けを借り<I>C. paraperfringens, C. absonum</I>などのSpec. nov.を確立するのみでなく<I>C. plagammn</I>を<I>C. perfringens</I>のlecithinase-negative株とし<I>C. putrificum</I>を<I>C. sporogms</I>のlipase-negative株と同定した。<BR>4. さらにまた<I>C. botulimm</I>とDNA-DNA-homology上一致する<I>C. sporogenes</I>の1群の性状を明らかにしつつ分類学の立場からtoxigenesis研究が<I>C. botulinum</I>とこれらの<I>C. sporogenes</I>の間の関係に一層解明の努力がなされることが望ましい。
- 日本細菌学会の論文
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