造園的価値としてのつつじ類の育成について
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概要
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新らしい造園様式に適応するような花色、花形、樹型をもち、しかも耐寒 (旱) 、耐病性の強いつつじの育成を目的として、おうむらさきほか8種 (園芸品種を含む) 間の交雑を行つた。<BR>アザレヤ各品種とおうむらさき、やまつつじ、きりしまつつじ、もちつつじ、けらまつつじ、さつきとは正逆交雑が可能である。またこれらの相互間の交雑も容易である。これらの組合せではだいたいにおいて結実率もよく発芽、生育とも良好である。<BR>アザレヤ (9品種) ×おうむらさき、きりしまつつじのF1は苗播種後4年目 (3年生) で開花し始め、雄性親に近い成長を示し、樹型もよく、花も大きく、重弁の花色、花形も良好であつた。<BR>アザレヤ (各品種) ともちつつじ、けらまつつじなどとの交雑から得られたF1は、現在まだ開花期に達していないが生育良好である。<BR>常緑性のつつじに黄色または橙黄色を入れようとしてアザレヤ、けらまつつじ、さつきと、きれんげ、ロ・ルーテウムとの交雑においてF1個体は得られたが、アルビノが多く、虫害を受けて2・3本しか育たなかつた。今後も実験を繰返すことによりF1雑種を作りたい。<BR>つつじの交雑育種の一つの方法として、X一線を花芽または花粉に照射して得たF1幼苗は現在生育中である。
- 社団法人 日本造園学会の論文
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