モアレ縞による歯科診療姿勢に関する研究
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概要
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歯科診療姿勢に影響すると考えられる要因を検索する目的で, モアレ等高線法を用いて8名の術者の診療姿勢を, 動的および三次元的に分析を行った。<BR>実験条件は, 術者に対する患者の高さの変化, 患者頭部の傾斜角度と回転角度の変化および時計表示による患者に対する術者の位置の変化の4条件とし, 各条件下で撮影したモアレ縞写真上より, 術者の上体の側方移動, 前傾度および捻転度について検討を加えた。<BR>その結果を要約するとつぎの通りである。<BR>1. 術者の診療姿勢に影響すると考えられる要因を定量的に表現することが可能になった。<BR>2. 術者の上体の側方移動は, 患者頭部の回転角度の変化と処置部位とに強く関連し, 患者の高さの変化と患者頭部の傾斜角度の変化は, 上体の前傾度に影響を与え, 患者頭部の回転角度の変化と術者の位置の変化は, 上体の捻転度に影響していることが認められた。そして, 診療姿勢を構成する各要因がそれぞれの設定条件と密接に関係していることが明確になった。
- 有限責任中間法人 日本口腔衛生学会の論文