原子吸光分析法による歯質中のカドミウム, 亜鉛および鉛の定量法について
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概要
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近時, 測定法の進歩につれて, 歯質中の微量元素もかなり多数検出され且つ定量されるようになった。<BR>著者らは, 今回歯質中の微量元素に関する研究の一環としてカドミウム (Cd) , 亜鉛 (Zn) , 鉛 (Pb) の定量を計画したわけだが, 3元素の検出限界あるいは測定操作上の利点等を考慮して, 定量法としては原子吸光分析を採用することとした。そこで本方法を歯質に応用した場合の基礎的条件を多角的に検討し, 3元素の同時定量法を次のように確立することができた。<BR>すなわち, 歯牙 (乾燥定量で200〜550mg) を硝酸一過酸化水素水を用いて湿式灰化し, アンモニア水でpH 3に調整後, 液量をほぼ25mlとし, APDC 3%溶液5mlを加える。更にMIBK 10mlを加え, 抽出分離後, 3000rpm. で5分間遠心分離し, 原子吸光分析をおこなう。ただし, 亜鉛は抽出液を100倍に希釈して測定に供する。なお, 標準液は, Cd, Zn, Pbの混合溶液を用いることとする。
著者
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