分散行列の縮小推定量を用いたロバストな2次判別関数
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概要
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パラメトリックな判別手法で問題となるのは,線形判別関数と2次判別関数の使い分け,および,観測値の次元数より小さい参照標本での判別関数の利用法である.前者の問題にたいしては,2次判別関数における分散行列を,個別分散行列と併合分散行列の重みつき平均でおきかえること,後者の問題にたいしては,分散行列の固有値を固有値の平均との重みつき平均でおきかえることが一つの対処法である.平均のための重みは選択の余地のあるパラメータであるが,Friedman(1989)は,これをクロスバリデーション法で定めることを提案し,高性能の判別関数が得られることをモンテカルロ実験で示した.<BR>これにたいして本論文で提案されているMY判別関数は,Friedmanと類似の修正分散行列において,重みパラメータをある関数形で定めたものである.すなわちMY判別関数は,第4節(30)〜(36)式で(α<SUB>1</SUB>,α<SUB>2</SUB>,β<SUB>1</SUB>,β<SUB>2</SUB>)=(0.95,1.60,0.85,12.0)とおいた修正分散行列VMYを第1節(4)式のΣ<SUB>k</SUB>に代入したものである.<BR>Friedmanとほぼ同じ条件設定でのモンテカルロ実験で,本論文で提案されている判別関数が,Friedmanの判別関数とほぼ同じ性能を持つことが示されている,同じ程度の性能を持ち計算が簡単であることが,提案されている判別関数の特徴である.
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