燃焼フラスコ方法と光度滴定方法の組み合わせによる加硫ゴム中の全硫黄の定量
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概要
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加硫ゴム中の迅速全硫黄分析を目的として燃焼フラスコと光度滴定を組み合わせた方法を検討した. 約20mgの加硫ゴムを燃焼フラスコで燃焼し, 吸収液中の陽イオンをイオン交換カラムで除去し, トリンを指示薬に用いて過塩素酸バリウムで光度滴定する. 灰分の多い試料は誤差が大きいが炭酸カルシウム配合試料は過塩素酸で灰分を溶解し, とり込まれた硫酸イオンを遊離することにより, クレー配合ゴムは灰分の洗浄を入念にすることにより精度が向上した. CRをはじめ不完全燃焼する加硫物は過酸化ナトリウムを酸化助剤に用いて解決した. この方法の結果とJIS法による分析値はよく一致する. 試料の取扱い及び滴定条件に注意を払えば種々の加硫系について3%以内の精度で測定できることがわかった.
- 社団法人 日本ゴム協会の論文