トリアジン系反応性抗酸化剤によるNBRの耐熱老化性の改良
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
高濃度でNBRゴム分子に抗酸化性基を結合させる目的で, 反応性抗酸化剤, 2,4-ビス(N-フェニルフェニレンジアミノ)-6-反応性基-1, 3, 5-トリアジンを合成し, その評価を抗酸化性基の結合率, 抗酸化性基側鎖及び架橋鎖のモノスルフィド含量, 加硫物の酸素吸収量, 物性変化などから検討した. 結合率及びモノスルフィド含量は反応性抗酸化剤の反応性基の種類及び加硫系の影響を受けた. チウラム系促進剤はモノスルフィド含量を増加させるが, 結合率は低かった. 高硫黄配合又はチアゾール配合は反対に高い結合率を得るのに有効であったが, モノスルフィド含量の増加には有効でなかった. 一般に, 反応性基の硫黄鎖数の少ない抗酸化性基が結合率とモノスルフィド含量を高めるのに有効であった. 結合した抗酸化性基はNBRの酸素吸収開始時間を著しく遅らせかつ吸収速度を著しく低下させた. 高い耐熱老化性を得るためには, 加硫系の検索により加硫鎖のモノスルフィド含量を80%以上に調整することと同時に, 抗酸化性基の結合量を増加させることが重要であった.
- 社団法人 日本ゴム協会の論文
著者
-
大石 好行
岩手大学工学部応用化学科
-
森 邦夫
岩手大学工学部応用化学科
-
酒井 晃二
岩手大学工学部応用化学科
-
田村 浩作
岩手大学工学部応用化学科
-
斎藤 由子
岩手大学工学部応用化学科
-
大石 好行
岩手大学工学部応用分子化学科
-
森 邦夫
岩手大学工学部
関連論文
- 分子接着剤を用いるエピクロロヒドリンゴムとポリアミド6の架橋接着
- 分子接着剤を用いるアルミニウムとEPDMの直接架橋接着
- 気相成長炭素繊維/高分子複合体フィルムの磁場による種々の配向構造形成と導電特性
- 超薄膜接着層を用いる接合技術の開発 : 分子接着剤
- 六価クロムフリー樹脂めっき : 分子接着法
- 六価クロムフリーABS樹脂めっき
- 分子接着剤を用いる樹脂とシリコーンゴムの直接架橋接着
- ゴム/亜鉛めっき鋼直接加硫接着系の環境安定性
- 21世紀の接着技術 : 分子接着剤
- HRHシステムによる亜鉛コードとSBRの加硫接着における樹脂成分の役割