水添ポリイソプレンの基本特性とその応用
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概要
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低分子量の液状ポリイソプレンを重合し, これを水添することにより得られる水添ポリイソプレンについて, その基本特性, EPDM, IIR等の低不飽和度のゴム, SEBS, PP等の飽和系のポリマーとのブレンド物の物性を評価した. ポリイソプレンは, その分子鎖中の炭素-炭素二重結合の約60%以上を水添することにより, 耐熱性が著しく向上することがわかった. また, 水添を部分水添とし, 二重結合を残すことにより, 硫黄, ペルオキシドによる加硫が可能であり, この水添率を適正な値とすることにより, EPDM,IIR等のゴムとの相溶性が良くなり, 未加硫時には充分な可塑効果を示し, これを加硫時には両者が共加硫し, 加硫物の物性を低下させないことがわかった. 水添ポリイソプレンが, これらのゴムの反応性可塑剤としての機能を有することがわかった.また, SEBSに対しても可塑効果を有し, 低温特性の改善等の効果が示された. 更に, PPとも相溶性は良く, そのフィルム物性, 印刷適正改善等の効果が認められた.
- 社団法人 日本ゴム協会の論文
著者
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石井 正雄
クラレ 鹿島工場
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石井 正雄
株式会社クラレ鹿島工場
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高松 秀雄
株式会社クラレ鹿島事業所イソプレン研究開発部
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港野 尚武
(株)クラレ鹿島工場
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港野 尚武
株式会社クラレ鹿島工場イソプレン研究開発室
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高松 秀雄
株式会社クラレ鹿島工場イソプレン研究開発室
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石井 正雄
株式会社クラレ鹿島工場イソプレン研究開発室
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