動的圧縮劣化時における老化防止剤の効果(第1報)
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概要
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動的圧縮劣化時における老化防止剤の効果を検討するため, グッドリッチ型フレクソメータを使用し, 1, 2の老化防止剤についての天然ゴム加硫物の動的繰返し圧縮時における発熱温度, 膨潤度, 顕微鏡的観察, 300%引張応力などより, 老化防止剤の効果あるいは挙動を検討した.その結果, 松田, 栗原などが赤外吸収より検討し, 酸化防止剤として有効であると推定した Phenylendiamine 系老化防止剤が動的圧縮劣化時においても良好であると認められ, それらは化学的酸化防止機構とともに物理的にも, ゴムに親和性が良いと推定されることが, 動的繰返し圧縮を受ける際にも発熱現象として有利に現われ, ために酸化劣化の促進を遅らせるものの中の1つの因子であると考えられる. しかし主役は, やはり酸化防止機構であり, その作用効果から見て親和性の良いものが良いようである.