V ベルト動力伝達に関する問題
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概要
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数本のベルトで動力伝達をする場合, 各ベルトが同一の割合で動力を伝達しているかどうか疑問に感ずる. この論文はこの問題に関しての研究であって, 図1, 図2はこの実験に用いた装置を示す. Aはモーターで二本のベルトで動力はA軸からE軸に伝達される. BおよびCは調車でそれには試験すべきベルトが掛けてある両調車直径は4吋である. E軸は図1で点線で示す案内上を辷る. Hは調車でこれをへて, ロープで負荷をかける. これで試験するベルトに初荷重をかける. プロニーブレーキが軸Fにつけてある. このブレーキでベルトに負荷をかけその負荷の量は計算される. 試験ベルト上に二枚の燐青銅板を一定の間隔をへだててはりつける. 図3はベルト上にはりつけた燐青銅板を示す.ベルトの走行時において, この燐青銅板が電磁オッシログラフの端子と接触すると, 電磁オッシロの回路は閉じ, 図4に示すように, オッシログラフ用紙上にピークが表われる.ピーク間の時間Sを計算することにより, 二板の燐青銅間の距離を計る. この二枚の燐青銅間の距離より, ベルトに伝達される動力の比を計る. ただしこの時, ベルトの延びはそれにより伝達される動力に比例すると仮定する.この実験より一つの軸から他の軸へ数本のベルトで動力を伝達する時, 各ベルトは一般には同一の割合で動力を伝達していないことがわかった.