N-TriHuoroacetyl-dipeptide methyl ester類のガスクロマトグラフによる分離
スポンサーリンク
概要
- 論文の詳細を見る
N-TFA-methyl esterの形でジペプチドをガスクロマトグラフで分離する方法は,条件を一定に保てば再現性はきわめて良好である.ジペプチドの種類とその相対保持量にはある簡単な規則性が存在する.一方にれを利用して,オリゴペプチドの部分的加水分解によって得られるジペプチドを分離同定し,その結果からそのアミノ酸配列を簡単に確認,あるいはさらに決定することができる.これをgramicidine J1を用いて示し,この方法によってもgramicidine J1はgramicidine Sと同一物であることが結論できることを示した.複雑なアミノ酸を含む配列の場合,ガスクロマトグラフで分離困難なジペプチドの組合わせがある場合にはもちろん適用の限界はあるが,微量の試料を用いて,その配列に関して迅速に知見を求めるには有効な方法である.またこの方法によれば,ペプチド鎖中のD-アミノ酸の存在も検知することのできる場合もある.
- 社団法人 日本農芸化学会の論文
著者
-
富田 一郎
京都大學農學部
-
中島 稔
京都大学農学部農芸化学科
-
富田 一郎
京都大学農学部農芸化学科農薬化学研究室
-
徳田 卓郎
京都大学農学部農芸化学科農薬化学研究室
-
大橋 準一
京都大学農学部農芸化学科農薬化学研究室
-
中島 稔
京都大学農学部農芸化学科農薬化学研究室
関連論文
- 9.葱類黒斑病々原菌Macrosporium Porri Elliottの生産する色素Macrosporinの構造について
- 14.Cyclitol類の合成
- カーバメイトの AChE 阻害定数の測定
- 昆虫の性誘引物質
- 塩素化 : ベンゼン環への付加反応を中心として
- Benzeneglycolの化学
- N-TriHuoroacetyl-dipeptide methyl ester類のガスクロマトグラフによる分離
- 牛尿の化学的研究 : (第2報)牛尿より得たーフェノール性化合物の構造に就て