コーヒー中のクロロゲン酸及びカフェ酸の定量
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概要
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(1)クロロゲン酸とカフェ酸は水溶液では共に324mμに吸収極大をもつが,これをニトロソ化すると,前者は444mμに,後者は480mμに吸収極大が移行する.このことを利用して両者を同時に定量する方法を考案した. (2)本法はコーヒーのごとくクロロゲン酸に少量のカフェ酸が混在しているような試料に適用し得るが,標準誤差はクロロゲン酸で±1%以下,カフェ酸で±5%以下であって,併行ないし繰返し実験が容易であるからこの誤差はさらに軽減し易い. (3)本法での測定値は別法による測定値と比較してよい一致をみた. (4)本法を用いてコーヒー豆焙煎中のクロロゲン酸とカフェ酸の量的変化を経時的に追及し,それに基づいてカフェ酸の加熱変化とコーヒーの苦味の発現との関係について若干の考察を加えた.
- 社団法人 日本農芸化学会の論文