超臨界二酸化炭素による米ヌ力油および同エステルの選択的濃縮分画
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概要
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(1) 米ヌカからの油脂のSC-CO2抽出においては有機溶媒をエントレーナーとしてCO2に添加すると抽出効率は増加したが,抽出油脂の脂肪酸の濃縮分画に対する選択性には影響を与えなかった.しかし,分離用カラムの使用はこの選択性をある程度向上させた. (2) 米ヌカ油エステルを分離用カラムを使用して抽出した場合には,カラム温度の上昇は炭素数16のパルミチン酸と炭素数18のオレイン酸およびリノール酸を選択的に濃縮分画するのに効果があった.しかし同炭素数で不飽和度の異なるオレイン酸とリノール酸はこの方法では濃縮分画はできなかった.一方,抽出圧力の増加は選択性を低下させた.硝酸銀担持シリカゲルカラムは有力な手法であり,パルミチン酸はほぼ完全に濃縮分画され,オレイン酸も高度に濃縮分画された.しかしリノール酸の濃縮分画の程度はオレイン酸よりも低く,抽出条件の一層の検討が必要である。
- 社団法人 日本農芸化学会の論文
著者
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斎藤 功夫
工業技術院 東北工業技術研究所 機能化学部
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畑田 清隆
工業技術院東北工業技術試験所
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伊東 祥太
工業技術院東北工業技術試験所
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生島 豊
工業技術院東北工業技術試験所
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後藤 富雄
工業技術院東北工業技術試験所
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斉藤 功夫
東北工試
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斎藤 功夫
東北工技研
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浅野 隆
工業技術院東北工業技術試験所
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