耐圧性Candida属酵母の分離同定およびこれらの酵母に対する加圧殺菌効果の検討
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概要
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酵母に対する加圧殺菌効果を検討するため,耐圧性の高い酵母の分離を試み,イチゴ由来の酵母(Y-3株)を得た.Y-3株はC. parapsilosisと同定された. 他の酵母と耐圧性を比較検討したところ,Y-3株, C. parapsilosis (IFO 1396)およびC. tropicalis(IFO 1400)の3株は,S. cerevisiae (IFO 0234)より高い耐圧性を持つことが確認された. さらに,加圧処理条件が,Y-3株およびS. cerevisiae (IFO 0234)に対する加圧殺菌効果に及ぼす影響を調べた.ジャムに植菌されたY-3株の加圧後の生存率を,10-6まで減少させるのに,500MPa加圧下25分間,ああるいは425MPa加圧下100分間を要した.加圧時の温度を室温より高く設定することにより,ジャムに植菌されたY-3株に対する加圧殺菌効果が増大した.pHが加圧殺菌効果に及ぼす影響は,S. cerevisiae (IFO 0234)を用いて検討したが,糖度が加圧殺菌効果に及ぼす影響に比べて顕著ではなかった.