細菌芽胞溶解菌の検索同定とその培養液の性質について
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概要
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細菌芽胞溶解菌を土壌より5株分離し,同定した結果,すべてStreptomyces candidusの一種であった.そのうちの1菌株No. 107菌株について,その液体培養遠心上澄中の細菌芽胞溶解能を検した結果, B. cereus, B. polymyxa, B. licheniformis, B. megaterium, B. subtilisのいずれの加熱芽胞をも溶解し,またB. cereusの生芽胞も作用をうけることを認めた.この溶解反応,すなわち芽胞懸濁液の吸光度の低下は,芽胞の屈折性の変化,芽胞形態の変化,反応液中の芽胞数の減少などに起因していた.またNo. 107菌株の培養遠心上澄中には,蛋白質分解活性,ケラチン分解活性,リゾチーム様活性の存在の可能性が示唆され,これらの結果から本菌株培養遠心上澄中には, whole芽胞の形態を消失させるにいたる酵素系が存在するものと考えられる.
- 社団法人 日本農芸化学会の論文
著者
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森 一雄
日本新薬株式会社研究所
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森 一雄
日本新薬食品技研
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星野 俊之
日本新薬株式会社食品技術研究所
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鍋谷 修
日本新薬株式会社食品技術研究所
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丸尾 重昭
日本新薬株式会社食品技術研究所
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森 一雄
日本新薬株式会社食品技術研究所
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