大豆未熟種子における各型態ステロールの細胞内分布について
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概要
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細胞内顆粒の膜構造を構成するステロールの種類(型態)が,顆粒特有の組成をもっているかどうかという観点から,4型態ステロール(遊離型,腸肪酸エステル型,グルコシド型,アシルグルコシド型)の細胞内分布について検討を加えた.登熟途上の大豆種子・磨砕物を分画遠心法,ショ糖密度勾配遠心法などを組み合わせた系でいくつかの顆粒画分に分画し,脂質を抽出した.薄層クロマトグラフィーを2種の溶媒系で順次展開することにより.色素類・グリセリド等からステタールの脂肪酸エステルや遊離型ステロールがかなり良く分離された.薄層クロマトグラムの測定によって,各顆粒画分中の4型.態ステロールの存在比を概算した.その結果,各種顆粒画分間では4型態ステールの存在比に著しい差異は認められなかったのに顆粒画分と非顆粒画分(105,000×g上澄と脂肪層)との間には,著しい差異が認められた.すなわち,いずれの顆粒画分でも遊離型ステロールが高い比率で存在しているのに対し,非顆粒画分ではステロールの脂肪酸エステルが高い比率で含まれていた.なお各画分でグルコシドの存在比は小さかった.
- 社団法人 日本農芸化学会の論文
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